概要・特長
かつての農業用用排水路には、多くの生物や植物が住み、地域の住民がふれあう水と緑と人のネットワークが存在していました。近年の圃場整備などによって、コンクリート水路が大半を占めるようになり、その環境は失われつつあります。
しかし、少しの工夫でコンクリート水路は環境豊かな水路に生まれ変わります。
フリュームビオタイプでその手助けができると考えています。
1. 水生植物の生育が可能
フリュームの底版に設けた開口(B200〜400mm × L400mm)は、土砂を充填することで植生基盤となります。コンクリート3面張りの水路内で水生植物の生育を可能にします。
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2. 流路の確保
底版の開口は、水路の片側または、両側に設け、中央のコンクリート面を残しています。中央部は掃流力によって泥が流されやすくなっており、水路が本来必要とする通水能力が低下しないよう配慮しています。
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3. 地下水の影響を軽減
底版の開口から地下水を水路に取り込むことも可能であり、湧水の多い地域の対策にも効果的です。
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4. 生物のすみかの創出
水生植物は魚類の隠れ家・産卵場所となります。また、水生植物の中は緩やかになり、魚類に適した生息環境を創出します。
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5. 維持管理作業の軽減
中央部に残したコンクリート部は水路の江ざらい時の足場にもなり、作業が行いやすいことから、維持管理作業の軽減にも効果的です。